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小説/神霊スペシメン 第1話

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序章
人々は堕落した。あらゆる希望は地の底に落ちた。

そして、それらの原因はすべて私にある。

私と私たちの存在は彼らにとって恩恵であるはずだったのに、いつの頃からかすべては狂い出した。
小さなほころびはやがて大きな混沌となり、人々の穏やかな日常を破壊した。
飢餓、病苦、戦争、破綻、混乱、嫉妬、崩壊。起こりえるあらゆる問題の引き金を私が持った。
すべての過ちはいつどこから始まったのだろう。
考え詰めるとキリがない。
今もあらゆる厄災を告げるサイレンが鳴っている。
明日もまた混乱の中、葛藤を続ける日が続く。
終わりの見えない崩壊には、もう耐えられそうにない。
だから、私はそっと目を閉じ、世界を覆う闇から目を塞いだ。
そうして、自分の中の静かな闇へ目を向けた。

街中を歩いていると自分と目が合う。どんな小さな町に行っても、だいたい一人は別の自分がいる。
私だけが違和感を感じているのだろうか。もう一人の私は何も感じていないような顔をしている。
不思議なのは、慣れていたのは最初の頃で、時間が経つほどに不慣れになっていることだ。街中にいる自分に会えば会うほどに、最初の頃より違和感が増している。

多少の身なりの違いこそあるが、基本的に同じ顔をした自分のクローンがいるというのは、不思議なものだ。
民間向け初期型クローンシリーズのホヅミ-シンレイは、いつもと同じルートで家路を急いでいた。
同じ車両に何人も自分と同じ顔がいる。電車に揺られながら、窓の闇に浮き上がる自分の顔を見つめていた。

つづく

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