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小説/Field Flowers フィールドフワラーズ 序章

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どこからか煙の匂い。

目の前に小さな子が立っている。こちらを見てにこにこしている。
なんだか眩しくて、見ているだけで元気が湧いてきそうなのは、白い服に白い帽子を被っているからだろうか。白い帽子。ファンタジーの世界で出てくるような、魔法使いのとんがり帽子のようだ。
大きなつばに、細長くとがったてっぺん。白い服も魔法使いのマントのようだ。
白い靴、白い肌。そして帽子から見える白い髪。

子どもなのに髪さえも白いから、そこだけまるで絵本から抜け出してきたような不思議な光景。私は、吸い寄せられるようにその子に近づいていた。雲のない正午過ぎの青空の下、柔らかく輝いている白い存在。神々しく後光が差している神さまのようだ。気がつくと私も微笑んでいた。

「こんにちは」

その子の目は、灰色と青の中間くらいの色で、長いまつ毛と一緒になって神秘的に見える。その子の笑顔を見ているだけで、元気が湧きそうな気持ちになる。はじめて出会う子なのに、昔から知っているおばあちゃんのような雰囲気は、その白い髪のせいだろうか。優しい笑顔を見ていると幸せな気持ちになり、何か素敵なことを生み出せそうな気がする。幸せで温かな空気が私の周りを包み込み、まるで走り出したくなるような清々しさだ。
「こんにちは、スミレちゃん」
かわいい女の子の声は、私の名前を口にした。
「どうして私の名前を知っているの」
女の子はにこにこしたまま、ふんわりと消えてしまった。

つづく

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